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2011.09.09
片山総務大臣の『大都市制度の見直し』に関する発言について

平成23年8月30日(火) 片山総務大臣辞表取りまとめ閣議後会見の概要
 『大都市制度の見直し』など地域主権改革に関する発言をアップしました。


Q:次の内閣に期待すること
A:民主党政権になって、地域主権改革ということを一つの大きなスローガンにしてやってきておりまして、その一端を私も担ったわけであります。補助金改革でありますとか、それから地方出先機関改革でありますとか、それから総務省独自の問題としては地方債の過剰な関与の見直しでありますとか、そういうことをやってきまして、一定の成果が出ておりますけれども、是非、この地域主権改革の大きな流れを止めないように、新しい内閣でも進めていただきたいと思います。

Q:出先機関改革について
A:これは、今おっしゃったように、9月に一応の見通しを付けて、12月までに成案をまとめたいという方針を固めておりますので、それを前提に、今、事務方で作業をしてもらっていますから、それが大きく狂うということはないと思います。ただ、これは御承知のように、まだまだ山あり谷ありの作業が待っていますので、気を抜かないで、各省の協力を強く求めながら、また、場合によっては説得などもやらなければいけない場面も出てくると思いますけれども、新しい担当大臣、それから政務三役が事務方をリードしながら、全力を挙げていただきたいと思っております。

Q:大都市制度の見直しについて
A:大都市制度はですね、是非、この際、いい機会ですから点検を、専門家、その他の皆さん方から加えていただきたいと思っております。そこで、第30次の地方制度調査会を起こして、そこでの主要検討項目の一つにしたわけであります。どういう問題意識かというとですね、一つは、政令指定都市ができたときの我が国の状況、特に大都市の状況と今日とで、かなり異なってきているという面があります。というのは、例えば、政令指定都市ができたときは五大市という老舗の大都市だったわけですね。戦前からの大都市だったわけです。ところが、その後の経済発展その他、人口移動などで、その五大市以外の市でも人口がどんどん伸びて、政令指定都市の要件を満たすようになってきて、今日、相当数の政令指定都市がありますけれどもね。ですから、できたときの状況と今日とで違ってきているので、そこで再点検をする必要はありませんかという問題が一つあります。
 それから、そもそもできたときにですね、いささか中途半端な面があるわけです。府県から独立をさせて特別市という構想があったわけですね。その中には、基礎的自治体を、更に区ということで置くという、そういう構想でもあったのですけれども、そこが府県から独立をさせることは避けたいという、そういう力も働いて、今日のように、府県に包含されながら、しかし、府県並みの、ある程度独立性を保った市にするという、ちょっと中途半端な面があるわけです。もちろん、それ、だからいけないと言っているわけではないのですけれどもね。整理されないままきているという面もありまして、これをどういうふうに、今日考えるかという問題もあります。
 それから、私などは、政令市は80万人とかですね、小さいところでも。大きいところは300数十万人という規模になるのですけれども、基礎的自治体ということになっていまして、市長が一人、議会も一つ、議員さんの数は90名とか100名とか多いですけれども、議会も一つ。本当に300万人を超えるような自治体で、民意を糾合するという、民意を反映させるメカニズムとして、それが十分だろうかという問題意識があります。もっと言えば、教育委員会もですね、小さな町村、人口が1万人に満たない町村と同じ構造で、委員の数が5人とか6人とかですね。そういう非常勤の委員、5、6人の委員で構成される教育委員会が、何百という小中学校を管理するわけです。横浜市などは500校あるのですね、小中学校で。大阪市が500数十校あるのですけれども。それを、一つの教育委員会、しかも、委員は非常勤で5、6人という、そういう執行機関で経営するということが、本当にうまくできるのだろうかと。私の関係の深い鳥取県の町村などだったら、教育委員会が中学校一つ、小学校二つぐらいを経営するというのが一般的なのですけれどもね。ですから、非常によく目配りができるわけです。教育環境の改善もすぐできるわけです。気が付いたことをやろうと。スタッフを配置しようとかですね、メンタルケアをしようとか、できるのですけれども。500校あるとですね、1校に一人配置するにも、500人増やすことになりますから、やはりためらいが出てくるのだろうと思いますから、総じて、やはり大都市の方が、私は、田舎の知事をやっていた者から見ると、大都市の方が教育環境は、やはり相対的に低いです、悪いですね。それがどういう原因かということなのですけれども、財政の問題だったら田舎の方が悪いですから、むしろ、やはりマネジメント、教育委員会がさっき言ったような構造になっていることも、一つの要因ではないかと思ったりしているものですから、最近、昨日もそうなのですけれども、来られる大都市の首長さん方には、私の問題意識をぶつけて、こんなことも含めて、これから地方制度調査会で是非検討をしてもらいたいということで、西尾会長をはじめ皆さんにお願いをしているので、ということを申し上げていましてね。こんな問題意識です。

以上。