大阪府中小企業家同友会アンケート回答政策

[問1] 大阪経済活性化のためのシナリオ

大阪維新の会は、広域行政の一元化が大阪の景気と雇用を回復するために必要不可欠だと考えます。なぜなら、大阪府知事と大阪市長という二人の広域行政の指揮官がいるから、大阪という都市の方向性が定まらないからです。 その結果、二重行政、投資の分散が生じ、都市インフラも貧困なものになっています。
したがって、活性化のためのシナリオは、(1)指揮官を1人にし、二重行政を徹底的に排除することにより生じる資金で、先ず、都市インフラを整備します(例えば、環状道路の整備、関西空港アクセスの改善、港湾の一元管理等)。(2)府立大学と市立大学を知の拠点、大阪産業振興機構と大阪産業創出館、大阪市立工業研究所と大阪府立産業技術総合研究所を民間の産業振興の拠点にし、国内外から研究者、若者、ベンチャーが集積するようにします。(3)大阪が強みを持つ新エネルギー、バイオ、ものづくり中小企業を支援します。さらに、(4)都市魅力を向上させることにより訪日(来阪)外国人を増加させます。(5)以上(1)~(4)を実現することにより年2%以上の成長を可能にします。(6)ボリュームゾーン(中間所得層)の所得を上げることにより、また、消費性向を改善させることにより、税収が上がり、基礎自治体が住民にやさしい行政を展開するのに必要な原資の確保も可能になります。

[問2] 大阪府中小企業振興基本条例を実効あるものにするためには?

私たちは、[問3]で述べるような中小企業政策を展開する必要があると考えています。これは、大阪府中小企業振興基本条例のうち、とりわけ「府の責務」(第三条)、「基本方針」(第四条)、「財政上の措置」(第八条)に沿ったものです。
これらの中小企業政策を展開することと同様に重要なことが、「中小企業者の努力」(第五条)、就中第一項に謳われている「経済的、社会的な環境変化に応じて、自主的に経営の向上及び改善に努めるものとする」の実践です。
パソコンや半導体の生産は台湾、韓国を超えて中国にまで行ってしまいました。しかし、コアになる部分はアメリカのインテル、MS社等が握っています。グーグル社は新たなビジネスモデルを展開することによりIBMやMSを凌駕しようとしています。MSにせよグーグルにせよ、もともとは学生が始めた個人企業・零細企業だったことを忘れてはならないと思います。「経済的、社会的な環境変化に応じて、自主的に経営の向上及び改善に努める」にいう経営の向上・改善の中から、どれだけ世界と未来が必要とする製品、アイデア、ビジネスモデルが飛び出してくるか。ここが重要です。

[問3] 中小企業政策について

[問1]でも触れたように、ものづくり中小企業をはじめ中小企業の振興は景気と雇用を回復させ、大阪を再生するために必要不可欠です。しかしながら、私たちは、製造業を典型とする旧来型のビジネスモデルが最早通用しないグローバル経済の中にいるという認識を共有する必要があります。したがって、公の役割もグローバルエコノミー、成長戦略に挑戦する中小企業の支援を柱にするべきであると考えます。
以下、具体的に述べます。

  • (1)大阪市立工業研究所と大阪府立産業技術総合研究所を統合し、1.機動的な技術支援体制、2.産学共同研究、3.民間技術者との交流、を進めます。
  • (2)地域金融機関と提携し、新分野進出、海外展開、創業・開業、経営革新等に取り組む中小企業を支援する融資制度を創設します。
  • (3)府内の大学、高校、技術専門校等との人材マッチングを行い、中小企業の人材を確保します。
  • (4)規制緩和、税制優遇等で民間の事業活動を活性化させるため「総合特区」の指定を目指します。
  • (5)成長分野への中小企業の進出を促進するため、新技術開発や大企業とのマッチングを支援します。
    (健康・介護サービス分野におけるビジネスモデル構築支援については内需拡大のところで触れます)

[問4] 大阪の内需回復・拡大をどのように進めるか?

「これまでの産業構造が温存され、企業のビジネスモデルを続けても未来は開けない」という認識が出発点になります。国には、とりわけ民主党政権には、日本経済が本質的な危機に直面している、という認識が希薄です。日本の失敗は、従来タイプの製造業に固執し、それを延命させるため円安・金融緩和政策を継続させたため、重厚長大産業を含む旧来の産業構造を温存させてしまったことです。確かに、外需依存で一時的に景気は回復しましたが、アメリカ経済と中国経済を主とする外需が減少すると利益が極端に落ち込み、なかなか回復できません。必要なのは外需を追い求めることではなく、中国、ベトナム、インドなどの安価な労働力を活用できるような国際分業体制を構築し、その拠点を大阪に置くことです。
ここで重要なことは、国際分業体制ができて過剰になる労働力を吸収する産業の育成です。代表的な産業は介護だと考えられます。介護サービス需要はこれからますます高まります。しかし、必要な人材が集まらないのが実情です。何故かというと仕事が大変な割には報酬が低いからです。何故そうなるのか。現制度下では費用を保険と公費で賄うことになっており、人を増やせば報酬は下がってしまいます。介護をすべて公でやる、という考えから、民間の参入を認める方向に転換すれば、製造業からの転業の受け皿にもなる上、経済構造改革も進むことになります。
公の施設で稼働率の低いものを民間に払い下げ、託児施設、老人施設に転用することも、専業主婦を労働力に変えることになるし、老人の消費性向を高めることにもなり、内需の拡大につながるものと考えます。

大阪維新の会 政務調査会長
浅田 均