特別区政策政策・実績

東区

いいね!東特別区
住みよさランキング1位を目指します

2014.08.01 中間試案

理念

※鶴見緑地公園(咲くやこの花館):鶴見

東特別区では、住民の皆様にとって住みよいまちとは何か、住民の皆様の目線を大事にして、住みよさを徹底的に追及していこうと考えています。
そして、住民の皆様に、また、区域外の人々からも「いいね!東特別区に住んでみたい」と感じていただける文教住宅都市を目指して参ります。そのためにも、教育・保健・医療・福祉を始めとした住民に身近なサービスを充実させ、住民の皆様を取り巻く生活環境を向上させていく事が必要です。
その思いを一言で表したのが「いいね!東特別区 住みよさランキング1位を目指します」というキャッチフレーズです。住民の皆様にも、住みよい街づくりにぜひともご協力いただきたいと考えています。

区の状況

出典:第16回法定協議会参考資料

「東特別区」は、上町台地の東側、旧大和川流域の低湿地帯に位置し、北から東にかけて、守口市、 門真市、大東市、東大阪市と接しています。
北端を淀川に接するほか、区域内を東西に寝屋川や第二寝屋川、南北には平野川や平野川分水路、城北川などが流れる河川の多いまちです。

区域の中央部や南部の川沿いの地域には金属・機械・化学関係を中心とする工場が多く立地しています。中小・零細企業が大半を占めているのが特徴ですが、特に、南部では個人経営の工場が多く、ものづくりのまちとして、さまざまな分野の製造業が集積しています。

一方で、近年は産業構造の変化に伴う工場の転出が相次ぎ、都心に近く交通至便なこともあり、 工場跡地には高層集合住宅や大規模小売店などが建設されています。また、戦前からの密集市街地も残っており、人口密度は非常に高い地域となっています。

区域内西部には、「中央区」と接する京橋駅や鶴橋駅の各ターミナルの賑わいに加え、北部に は千林商店街、南部には鶴橋や桃谷、コリアタウンなど、大きな商店街もあり、区の内外から の買い物客で賑わっています。

また、区域内には淀川河川敷に隣接する城北公園(菖蒲園)や府内最大クラスの規模を誇る花 博記念公園鶴見緑地もあり、住民の憩いの場となっています。

道路交通網については、都心へのアクセスとなる東西方向には国道1 号や国道 308 号(長堀通)が、南北方向には国道479号(内環状線)や今里筋などが縦横に整備されています。

鉄道についても、JR 学研都市線や京阪本線、地下鉄長堀鶴見緑地線がそれぞれ区域の北部・ 中部を通って京橋駅に向かい、また、近鉄大阪線・奈良線や地下鉄千日前線は区域の南部を通 って鶴橋駅に向かっています。なお、平成18年には、区の南北をつなぐ路線として、地下鉄今里筋線が開業しました。これら以外の路線も合わせて、区域内には、JR3路線、私鉄3路線、地下鉄5路線、鉄道駅も合わせて 27 駅が設置されており、概ね交通のアクセスに優れた地域となっています。また、平成30年度末には、城東貨物線を活用して新大阪駅と大阪東部地域を結ぶ JR おおさか東線・北区間の開通も予定されており、利便性の一層の向上が見込まれています。

歴史

「東特別区」一帯は、古代、上町台地の東側に位置する河内湖でしたが、淀川と旧大和川が運び込む土砂によってしだいに陸地化しました。しかし、土地が低く、河川の氾濫により、たびたび大きな洪水被害を受けてきたことから、古くは仁徳天皇の時代から、治水工事や改修工事が進められてきました。
江戸時代になると、旧大和川の付替え工事が行われ、河川跡では新田開発が進みました。また、寝屋川、平野川、猫間川など地域に河川が多く、水利にも恵まれていたことから、農村の点在する田園地帯が形成されていきました。
明治に入ると、現在の JR 環状線の一部となる城東線をはじめ鉄道の開通が相次ぎ、沿線地 域では工場や商店、住宅が目立つようになりました。また、明治3年に大阪城内に「大阪砲兵工廠(当時:造兵司)」が設立されると、その影響は大きく、近接する地域一帯は、町工場と 職工の住宅地となり、川沿いにも様々な工場が建ち並ぶようになりました。こうして田園地帯は大きく様変わりし、工業地帯へと変化するとともに、人口の大幅増加により都市化が進みました。
第二次世界大戦時には、大阪砲兵工廠に隣接する地区などは空襲により大きな被害を受けましたが、戦後は川沿いを中心に再び工場が集中し、大阪東部の工業を支えてきました。
近年は、産業構造の変化に伴い、工場転出跡地に高層住宅群が相次いで建設されており、交通至便な住宅地へと再び様変わりしています。

区の沿革

出典:第16回法定協議会参考資料

区域の大部分が、大正 14 年の第2次市域拡張時に当時の東成区として大阪市に編入されました。その後、昭和 30 年の第3次市域拡張時には、鶴見区域の一部及び生野区域の一部が大阪市に編入され、「東特別区」の形となりました。

中長期目標

未来への投資!

おいしい!たのしい!大好き!学校給食

<取組みの方向性>

  • 自校調理方式、センター方式、親子方式等の導入を検討し、実情にあわせて手法を組み合わせるハイブリッド型の学校給食を実施し、「おいしい!たのしい!大好き!学校給食」を目指した取組みを進めます。
  • 「おいしい!たのしい!大好き!学校給食担当課」を創設します。
  • 残菜率※の低下など目標を定め、給食の満足度向上を目指します。

※残菜率…給食をどれだけ残したかの割合。食べ残しの量。

待機児童ゼロ

<取組みの方向性>

  • 区保有施設の保育用途への転活用を推進します。
  • 保護者の利便性の向上、通園、通所の安全性向上のため送迎ターミナルを設置します。
  • 新たな認定園へのインセンティブを設け、保育ニーズの充足に努めます。
  • 指導研修体制の強化により、保育の質の向上に努めます。
  • 教育・子育てコンシェルジュ※を設置します。

※教育・子育てコンシェルジュ…区民の皆様に対して、子育てや教育に関する情報の紹介・要望に合わせた最適なプランの提案・手続きのサポート等を行う総合世話係。

公設民営小中一貫校

<取組みの方向性>

  • 東特別区内に魅力のある小中一貫校を整備することによって、教育レベルを高める取組みを推進していきます。
    また、民間で培われたノウハウを活用し、教育効果を高める為に、運営は民間の学校法人等に担ってもらい、官民が持つ資源(ヒトやノウハウ)の交流を積極的に行っていきます。

ダイナミックなまち創り

大阪城東部地区森之宮再開発

<取組みの方向性>

  • 第1期→成人病センター跡地に大学誘致を検討します。
  • 第2期→清掃工場跡地、市営地下鉄操車場跡地にオフィスビル群、高層マンション等の住居整備を検討します。
  • 第3期→その他の地区にホテル・商業・医療関連施設の整備を検討します。

旭地域

<取組みの方向性>

  • 稼働率の低い公共施設等の集約化や売却を推進します。
  • 民間主導によるトータルデザインを考慮した開発を促進します。
  • BRT・LRT等を活用した地域交通の整備を検討します。

密集市街地対策

<取組みの方向性>

  • 区の最重要課題の一つと位置づけ、区長直轄の「(仮称)密集市街地対策室」を設置し、密集市街地の一刻も早い解消を目指します。

防犯インフラ

<取組みの方向性>

  • 現在1,761台設置されている行政関与の防犯カメラの数を10倍の17,610台を目処に整備します。

新区役所の設置

<取組みの方向性>

  • 新城東特別区役所を特別区の区役所にします。現城東区役所跡地等を活用し、官庁街を整備します。
  • 現旭・鶴見・東成・生野区役所は引き続き支所として活用され、窓口業務等を行います。
  • 現区名(旭・城東・鶴見・東成・生野)は住所表記として残ります。

交通インフラの充実

今里筋線

<取組み>

  • 今里駅より今里筋の地下を南進させ、東部市場前駅への接続を目指します。そこから、25号線地下を西に延伸し、天王寺駅前に接続を目指します。
  • 東部市場前〜湯里6丁目間についても、東部市場前で湯里6丁目行と天王寺行で枝分かれするT字型の延伸を検討します。
  • 北への延伸も検討し、阪急線・JR線、またはその両方の駅と接続を目指します。

<効果>

  • 鉄道アクセスの空白地が解消されます。
  • 周辺地域の開発が促進されるため現役世代人口の増加に寄与します。
  • 大阪南部地域、北摂地域を含む大阪全体からのアクセスが向上します。
  • 天王寺駅に接続する地下鉄駅として、関西空港及び新大阪からのアクセスが向上し、国内外の観光客増加が見込めます。
  • 天王寺駅との接続により、8号線全体の利用者が増加し、売上増加が見込めます。
  • 北の終点が阪急あるいはJRに接続すれば東特別区民及び北区民の京都方面へのアクセス路線となり、さらなる乗客増加が見込めます。

千日前線

<取組み>

  • 南巽からJR大和路線平野駅まで延伸を目指します。

<効果>

  • 地下鉄千日前線については天王寺方面、又は奈良方面へのアクセスが良好となり、乗降客の増加と居住者の増加の双方が見込めます。

地域交通

<取組み>

  • 採算性を見極めつつ、区民の移動手段として必要なバス路線は拡充します。
  • 福祉バス、福祉タクシーを拡充し高齢者等の移動手段を確保します。
  • 自転車交通のルール厳格化をしつつ、自転車専用レーンを整備するなどして自転車交通の利活用を促進します。

<効果>

  • 区内移動の選択肢が増え、地域経済の活性化が見込めます。
  • 高齢者や体の不自由な方の移動手段が充実し、社会参画の促進が期待できます。
  • 自転車交通の安全性の向上が見込め、事故の減少が期待できます。
  • 自転車利用の活発化が期待でき、排出ガス抑制など環境の向上が期待できます。

にぎわいを呼ぶ観光資源

<目標>

  • 将来の鶴見緑地公園は、訪れる人たちに癒しと感動を与えられる東区の象徴として広く区民に愛される公園を目指します。また、ジブリ美術館のような国内外から観光客を呼び込める施設の整備と近隣住民のQOL※向上の実現を目指します。

※QOL…クオリティ・オブ・ライフ(quality of life)の頭文字を取ったもの。生活の質や人生の充実度を表したもの。

<現状>

  • 長年活用が進んでいなかった鶴見緑地駅前のスペース等には、民間の力を活かしたコンビニエンスストア・スポーツ施設・温浴施設・子どもホスピ ス・ドッグランなどの整備が進み利便性・魅力の向上に向けた取組みが動き始めています。
    一方で、花博開催時に建設された施設の老朽化や時代にあわせた転用などの利活用が不十分であるという指摘もなされています。東区を代表する観光資源としてより一層、区民に愛され、外から訪れる人にも魅力を感じてもらえる公園へ磨き上げていく必要があります。

<取組み>

  • 広大な面積を誇る鶴見緑地をゾーニングし、ゾーン毎にターゲットを定め、総合的・戦略的にプロデュースを施します。
  • 企業の投資を受け入れるPMO※の導入も検討し、民間活力の導入による賑わいづくりと区民のQOLの向上を目指します。
  • 広報戦略、ブランディングの手法を検討し、東区のシンボルとしてのイメージを確立します。

※PMO…(Park Management Organization)事業者が総合的かつ戦略的に公園及び公園施設を一体管理する事業方式。

水辺の再生

<目標>

  • 治水管理(氾濫防止)の強化を進めながらも、区内全体を船で回れる仕組みや、新たな親水エリアの構築などにより区民が水辺を利用した街づくりが出来る仕組みを取り入れます。水辺もいいね!と言われるような水と緑に親しめる街を目指します。

<現状>

  • 国、府の管理河川が混在し、治水としてのみ連携を取っている状態があります。城北川のみ他の河川と異なり、市が河川沿いに遊歩道や親水エリア等を整備しています。
  • 河川全体としては、浮遊ゴミ、沈殿ゴミが多く臭気の問題も抱えています。
  • 多くの川は高い堤防に囲まれている為、水辺の感覚もなく河川にかかる橋は太鼓状になるため川を行き来した付き合いも少ないです。

<取組み>

  • 治水、浸水への取組みを強化します。
  • 河川について歴史や成り立ち、仕組み等の情報を地域と学校に提供し、河川を大事にする、ゴミを捨てないカルチャーを育てます。
  • 区内の淀川ワンド※を国と協議し、区でも独自に管理できるようにします。
  • 河川の周りに緑地を整備、堤防の緑地化を推進します。
  • 川幅などにより河川の整備が困難な箇所は、堤防のペイントなどにより圧迫感を解消します。

※淀川ワンド…淀川本流とつながっている、もしくは、水が増えたときにつながる河川敷の小さな池のこと。淀川全体では約45のワンドがあるが、それぞれ環境が微妙に異なるため、独自の生態系を築いている。